インターネットを使った里親探しの反響は、想像以上に大きかったです。
友達のツテを当たったり、動物病院や町内の掲示板に張り紙をするより、猫を探している人たちのところに情報が確実に届くのですから、当たり前といえば当たり前なのですが。
しばらくはメールの対応に追われ、大変でした。
みなさんにお返事を書くだけでも大仕事。
そのなかから里親さん候補を選ぶのが、もっとも重要な仕事です。
私たちが 「里親さんを選ぶ」 なんてずいぶん不遜な感じですが、見れば見るほど可愛いチビ猫たちに、よりよい環境を、と思うと慎重にならざるを得ません。
中には 「メスを全員ください」 というような乱暴なメールもありましたが、たいていの場合は、まずはメールの文面で判断し、その後何度かメールをやりとりすれば、たいていお人柄はわかります。
あとはニイニと二人で実際に会いに行く。これで二人がOKならば間違いはないだろうということになりました。
正直、最初はこの「子猫たちを見せに行く」のは、時間も労力もかかるし、大変だと思っていました。
でも実際には、わざわざ里親候補さんの家に出向くのは、私たちのためでもあったのです。
相手のお宅にお伺いすれば、ご家族の仲や環境などすべてわかりますから、私たちが安心できるのです。
最初は「細かくてウルサイ」と感じた里親探しサイトの条件も、実は考え抜かれたものだということが、よくわかりました。
おかげさまで私たちの里親探しは、とてもスムーズでした。
「この人なら」と会いに行った方々は、気持ちのいい方ばかり。
しかも子猫を連れて行くと大喜びされ、こちらが引き取っていただくほうなのに、感謝の言葉をいただける。
その嬉しさで、里親探しの苦労は癒されます。
チビ猫たちが我が家に来て5日めの日曜日。
『ヒデキ2世』をSさんのお宅に連れて行きました。
不妊手術を終えたみけこも、無事、戻ってきました。
4頭いたチビ猫たちも半分になり、我が家もだいぶ静かになりました。